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痛みを知らせるだけではない?神経の役割とは!

こんにちは。院長の河田です。
秋が深まる10月は栗がよく採れる季節。

食べものとして親しまれる栗は、染物の材料としても活躍します。
なかでもイガの部分を使うと、落ち着いた風合いの茶色が楽しめるそうです。

ところで、イガのような尖ったものを触ると、チクチクとした刺激を感じますよね?
このような感覚があるのは、皮膚に神経が通っているためです。

実は、私たちの『歯』にも神経が通っており、「むし歯が痛む」のは、この『神経』が関係しているのです。

むし歯が神経まで達すると…

むし歯ができた際、ズキズキとしたひどい痛みを感じるのは、むし歯菌が「歯髄(しずい)」と呼ばれる歯の内側の神経組織を攻撃しているためです。

歯髄まで達するほど大きいむし歯ができてしまうと、細菌によって神経が侵されてしまうため、「歯髄をすべてとり除く処置」をしなくてはなりません。

できれば「神経」はとりたくない…

神経をとると、当然ながら痛みを感じることがなくなります。

そのため、一度「歯髄をとる治療」を経験すると、次にむし歯になったときに、小さなむし歯でも「痛いからすぐに神経をとってほしい!」と考えてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、それは大きな間違いです!

なぜなら歯髄には、「歯に栄養を運ぶ」という、とても大切な役割があるためです。

歯髄をとってしまうと本来なら運ばれるはずの栄養が失われるため、歯は枯れ木のようにもろくなります。

そうなってしまえば、欠けたり、ひび割れたりするなど、確実に寿命が短くなってしまうのです。

そう、丈夫で健康な歯でいられるのは、歯髄(神経)があるおかげなのです。

歯髄(神経)が無くても「むし歯にはなる」!

歯髄(神経)が無くなると痛みを感じなくなりますが、「むし歯にならない」わけではありません!

逆に言えば、歯髄をとってしまうとむし歯が進行しても気づくことができず、気づいた頃には、もう歯がボロボロに…ということも珍しくないのです。

歯の寿命を延ばすために大切なこと

健康で丈夫な歯を残し、一生豊かな食生活を送るためには、やはり『神経を残すこと』は欠かせません。

もちろん、どうしても我慢できないほど痛むときや、重度のむし歯にはやむを得ず神経をとることをご提案させていただくこともあります。

しかし、「神経をとればすべて解決!」…というわけではありません。

むしろ神経をとった歯は、むし歯の発見が遅れないように定期検診で注意深くチェックする必要があります。

また、「神経の残っている歯」がむし歯になっても、定期検診に通っていれば早期発見ができるため、神経をとらずに済む可能性が高まります。

お口には『むし歯』だけではなく、『歯周病』をはじめとした自覚のない病気が他にも潜んでいます。

定期検診は、そうした「隠れた病気」を見つけ出すとても重要な機会です。

皆さまの歯を守るため、ぜひ習慣づけていただければ幸いです!

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